PIA MUSIC COMPLEX

日本の主要な音楽イベントの一つであるPIA MUSIC COMPLEXは、出版社であるぴあが主催し、主に毎年秋、東京都内を舞台に開催されています。「PMC」あるいは「ぴあフェス」の通称で親しまれています。

歴史

このイベントの起源は、ぴあ創刊35周年を記念して企画されたライブイベントに遡ります。記念すべき初回は、2007年9月16日に東京の新木場・若洲公園で開催されました。正式名称は「POINT GREEN! TOKYO ECO PARK ～FEEL THE WIND～ PIA 35th ANNIVERSARY 『Music Complex 2007』」と長く、約1万1000人の観客を集めました。

その後、5年間のブランクを経て、ぴあ創刊40周年の節目である2012年11月23日にイベントは復活します。「PIA 40th Anniversary「MUSIC COMPLEX 2012」」と題されたこの回は、千葉県の幕張メッセ国際展示場で行われ、これが現在に至るまで唯一の千葉県での開催となっています。この年は、ももいろクローバーZ、筋肉少女帯、星野源、マキシマム ザ ホルモン、スチャダラパー、岡村靖幸といったバラエティ豊かな顔ぶれが出演し、イベントの存在感を改めて示しました。

2013年以降は再び東京都内に場所を移し、中野サンプラザホールでの開催を経て、2014年には春に両国国技館、冬に豊洲PITと年間複数回開催の試みも行われました。特に2014年春の公演は、活動を再開したウルフルズにとって初のライブの場となりました。

2016年には、ぴあが不定期で発行する同名の雑誌「ぴあ MUSIC COMPLEX」との連動企画という形へと変化し、duo MUSIC EXCHANGEや豊洲PITといった比較的小規模な会場での開催も行われました。

2017年には、ぴあ創業45周年を記念し、初回の地である若洲公園に10年ぶりに戻って開催されました。この年は初の2日間開催となり、合計24組のアーティストが出演するなど、規模が拡大しました。2018年にはイベント名称が現在の「PIA MUSIC COMPLEX」へと正式に変更されましたが、この年は台風接近の影響により、開催予定日のうち1日が中止となる事態に見舞われました。

2019年には、本開催に先立ち、マイナビBLITZ赤坂でプレイベント「PIA MUSIC COMPLEX 2019 EXTRA」を実施。本開催では、日向秀和（ストレイテナーなど）、松下マサナオ（Yasei Collectiveなど）、柳下武史（SPECIAL OTHERS）、ちゃんMARI（ゲスの極み乙女。）らによるスペシャルバンドが登場し、菅原卓郎（9mm Parabellum Bullet）、アイナ・ジ・エンド（BiSH）をゲストボーカルに迎えるなど、このイベントならではの企画も見られました。この年の主催はぴあを含む事務局形式で行われています。

2020年は新型コロナウイルス感染症の影響により開催が中止となりましたが、2021年にはぴあアリーナMMでの開催という形で復活しました。これは9年ぶりの屋内開催であり、ダスキン協力のもと厳格な感染症対策が講じられての実施となりました。

2022年には、ぴあ創業50周年の節目を迎え、3年ぶりに若洲公園へと戻って開催されました。「ぴあ 50th Anniversary PIA MUSIC COMPLEX 2022」と銘打たれましたが、出演予定だったBLUE ENCOUNTのボーカル・田邊駿一が新型コロナウイルスに感染し、当日に出演キャンセルとなるハプニングもありました。

そして2023年も若洲公園で開催。前年に出演が叶わなかったBLUE ENCOUNTが改めて出演し、リベンジを果たしました。この年には打首獄門同好会、04 Limited Sazabys、ヤバイTシャツ屋さん、UNISON SQUARE GARDEN、クリープハイプ、indigo la Endなど、多くの人気アーティストが出演しています。

PIA MUSIC COMPLEXは、ぴあの持つネットワークや企画力を活かし、開催形態や会場を変化させながら、日本の音楽シーンに貢献し続けているイベントと言えるでしょう。同じぴあが主催し、同会場で開催されるTOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL（通称：METROCK）と共に、ぴあを代表する音楽事業の一つとなっています。

イベントとして位置づけられています。

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